角川ヘラルド映画株式会社 

代表取締役社長 黒井 和男殿 

 

東京都千代田区紀尾井町36号  

紀尾井町パークビル9F  

  

貴社、角川ヘラルド映画株式会社が製作・上映を予定している『〜小さき勇者たち〜ガメラ』におけるリクガメの使用の詳細についての質問書をここに提出致します。 

私たち「リクガメを考える会」は、リクガメの保護を訴えるために結成された民間のボランティア団体です。 運営・活動・調査はボランティアスタッフによって行われています。

今回、『ガメラ』の制作活動に使用されたリクガメが、虐待を疑われる状況にあったとの情報を得て、私共「リクガメを考える会」は独自の調査を行いました。その結果、看過できない事例を確認しております。 

つきましては、これら事実の詳細について質問させていただきたく思います。

 

リクガメのような希少動物の扱いに関して情報開示することは、貴社の果たさねばならない企業責任であると、当会は認識しております。 

添付の質問書に、正直に回答していただきたいと強く要望いたします。 

 

質問回答期限を一週間とさせていただきますので平成18年5月3日付、郵送にて下記住所まで提出願います。 

  

       

リクガメを考える会代表 齊藤 直 

平成18年4月25日 

  

 

 

       『ガメラ』に使用されたリクガメについての質問書

 

1)撮影に使われた個体は13頭と公表されているが、本団体が入手した情報では、それを上回る個体が購入されている。また、ケヅメリクガメ以外の個体の購入も確認されている。プリプロダクション・CM・販売促進活動なども含めた、本映画作品のあらゆる活動のために使用された生体の種類ならびに総数を提示いただきたい。

 

2)撮影前から撮影終了後に至るまで大量のカメが専門医の治療を受けているが、どのような理由か。 

 

3)撮影で使われたカメの飼育管理はどのように行っていたのか。その際に飼育知識のある人間は関わっていたのか。具体的なカメの管理方法を提示いただきたい。 

(水槽、ケージのサイズ、保温設備の有無、給餌の内容など) 

 

4)本映画作品の制作活動中に、死亡した個体がいることが飼育関係者のブログなどに記載されていた。本作品の撮影前後において、死亡したリクガメ(ケヅメリクガメ以外を含む)の正しい数を公表願いたい。

 

5)公開キャンペーンの際に生体を連れて全国を宣伝しているが、その際の輸送方法と保温管理について詳細を提示いただきたい。

  

6)4月15日の時点で伊豆アンディーランドにて「映画ガメラの撮影に実際に使用されたケヅメリクガメ」の説明書きと一緒に展示されているケヅメリクガメの臀甲板と緑甲板に開けられた穴は何の為のものか。

 

7)視認できるだけでも5つ以上の穴があるが、そのうち4箇所は対称に開いており、明らかに人為的に開けられた穴と判断する。生きたカメに穴を開けることで感染症になる危険性を理解していなかったのか。  

また麻酔は使用したのか。

 

8)映画の中でカメが人に踏まれるシーンや、階段を転げるシーンが登場するが実際に生きたカメが使用されたのか。 

 

9)本映画作品のあらゆる活動に使用された生体の処遇について、水族館などへの譲渡が公表されている数頭以外は、現在どこに譲渡されたのか提示いただきたい。 

  

10)客観的にみて、これらの行為は虐待の疑いがあるが、関係者は虐待をしたという意識はなかったのか。

 

11)生きたカメを宣伝に利用し、いたずらに子供達の興味を引いたことで今度この絶滅危惧種でありサイテスに登録されたケヅメリクガメが安易に買い漁れられるという事態を認識しているのか。

実際にペットショップでリクガメ飼育未経験者のケヅメリクガメの問い合わせが増え続けている事態をどの様に感じているか。  

12)飼育者によるブログ記事(ケヅメリクガメの死亡に関するもの、ケヅメリクガメを「人力で空を飛ばせた」と表現のあるもの)が、掲載後に削除されているが、これは角川ヘラルドの意向によるものか。

 

以上


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